樹木葬について知りたいと考えていませんか。自然に還られるという考えから、利用する終活者もいます。メリットやデメリットを知っておけば、樹木葬のしくみがわかるでしょう。今回は樹木葬のしくみを踏まえ、メリットやデメリットを解説します。

樹木葬とは

樹木葬は樹木や草花を墓標としており、一般的なお墓と違い墓石は使いません。サクラやもみじのような樹木を使って、お墓を形成するのです。

人によっては、死後に自然へ還りたいと考えます。そうした方にとって、樹木葬は理想の供養方法です。季節で変化する自然に囲まれることで、自分の思いを叶えられます。樹木葬には、樹木だけでなく草花や芝生を植えるガーデンタイプもあります。

以上から樹木葬は、自然をテーマにしているのが特徴です。墓石の代わりに樹木を用いることから、故人は自然に囲まれつつ、安らかに眠れます。自然を愛する方にとっては、樹木葬がふさわしいでしょう。

樹木葬のメリット2つ

樹木葬を利用すれば、さまざまなメリットを期待できます。経済的な負担を減らせるだけでなく、自然に還られるという価値観にも合うのです。ここでは2つの各メリットを、詳しく見ていきましょう。

経済的な負担を少なくできる

樹木葬の最初のメリットは、経済的な負担を減らせることです。一般的なお墓は、墓石を購入しなければならず、一定の費用がかかります。樹木葬は一般的なお墓と比べると、墓石が不要であるぶん、予算を低く抑えられるのです。

お墓を利用する場合、維持管理費や永代使用料などもかかります。しかし樹木葬では、これらも低く抑えられるのです。経済的に不安のある方も、コストを抑えることで安心して利用できます。

以上から樹木葬は、低予算で利用できるお墓の一種です。墓石の購入が不要であることに加え、維持管理費や永代使用料も安いことがあります。経済的負担が軽さから、気軽に選べる方もいるのです。

自然に還りたいという思いを実現できる

自然に還りたいという思いがあれば、樹木葬がおすすめです。終活中の方によっては、自然に還りたかったり、好きな植物の下で眠りたいと考えたりするでしょう。そうした思いを叶えるには、墓石ではなく樹木や植物を用いたお墓が推奨されます。

樹木葬は自然に還るというコンセプトがあるため、宗教的な意味合いがありません。そのため取り扱う霊園も、宗派を問わないのが一般的です。以上から仏教やキリスト教、神道などあらゆる宗派の方が選べます。また無宗教の方でも、自然いっぱいのお墓を作れるのです。樹木葬は自然をテーマにしているため、好きな植物の下で眠りたいという故人の思いを叶えられます。本人にそうした希望があれば、いかなる宗派でも樹木葬を選べるのです。

樹木葬のデメリット2つ

樹木葬を利用する場合、デメリットにも気をつけなければなりません。デメリットを気にせず選ぶと、後悔することもあります。ここでは注意すべき点として、2つを見ていきましょう。

自分でのガーデニングはできない

樹木葬の最初のデメリットは、自分でガーデニングできないことです。お墓を形成する植物や芝生は、基本的に墓地の管理者が手入れします。こうした規約により、お墓の持ち主自身が勝手に手入れをしてはいけません。

たとえば通常のガーデニングは、草花の植え替えや土いじりなどを、自分で行えます。しかし樹木葬に関しては、墓地の管理者がメンテナンスをする決まりです。手入れに関して希望があれば、管理者へ相談してください。

植物が好きな方によっては、樹木葬の墓地も自分で手入れしたいところです。しかし樹木葬の植物は、墓地の管理者以外が手を加えてはいけません。樹木や植物にこだわりがあれば、植え方や手入れなどに関して、管理者と話し合いましょう。

合祀型や集合型だと遺骨を取り出せない

樹木葬は合祀型や集合型の場合、納骨後の遺骨の取り出しは不可能です。土中に複数人の遺骨を直接埋めるので、遺骨の判別ができなくなります。そのため取り出しを希望しても、管理者に応じてもらえません。

親族によっては、合祀に反対する方もいます。他者と共同で埋められることに抵抗を感じるからです。仮に樹木葬を選ぶなら、事前に親族と話し合い、了承を得てからにしてください。

樹木葬は低コストや、自然の中で故人が眠れるなど、さまざまなメリットがあります。しかし合祀の形態を取ることが多く、他者の遺骨と共同で埋葬されるのも特徴です。埋葬方法に関して親族と話し合い、了承を得てから樹木葬を選んでください。

まとめ